1人の男が

1人の幼馴染、兼上官を探して足を進めていた

彼はどこにいるのだろう

 

 

 

 

 

 

 

居場所

 

 

 

 

 

 

「ったく・・の奴、どこ行ったんだ」

ロイは1人呟き司令部中を歩いていた

 

 

 

 

さかのぼること数十分前

「大佐、将軍の姿が見当たらないのですが」

?知らんな。」

「では探してきてください」

「何を言っている。上司に命を下す気かね?ホークアイ中尉」

「上司ぶるのはこちらの山積した書類を片付けてから言ってください。マスタング大佐」

「・・・わかった。探してこよう」

リザに思いっきり使われるロイ

サボりにサボった結果、片付けなければならない書類が溜まっているのだ

やることをしっかりやらないロイは

最早見下されて仕方ない、そう思った

今まで、ロイがサボっていた

今度はその上官であり、幼馴染であるが姿を消した

今日中に片付けなくてはならない書類があるから、と

リザはロイにを探し、連れ戻すよう頼んだのだ

 

 

 

 

「はぁ・・なぜ私が・・」

暇ではない

確かにサボってはいるが、私だって仕事がある

それに今日は午後からデートの約束だってあった

もしこれでデートに遅れて女性に嫌われてしまったら・・

あれもこれもそれも全てはのせいだ

そうだ、に償って貰おう

 

と、あれこれ考えていると

中庭の木の下に座っている1人の影

この距離だと顔はよく見えない

が、漆黒の髪を一つで括っている

・・・だ・・・

ロイは確信し、その人物に近づいていく

「・・・」

呼びかけても返事がない

不思議に思ったロイはの顔を覗き込む

「・・・何だ。寝ているのか」

一つ息を吐き、

そしての肩を軽く揺する

「おい。、起きろ」

「んんー?んぁ・・ロイぃ?」

「全く・・何こんなところで寝ているんだ。仕事もサボって」

探したぞ

と言い足す

「仕事・・」

寝ぼけ眼でロイを見、

目を擦り

ああ、すっかり忘れていた

と、苦笑する

「お前なぁ・・」

確実に覚醒したは寝起きとは思えないほど爽やかに笑って

自分の隣りの芝を、ポンポン、と叩く

ここに座れ

とでも言うかのように

・・私はまだやることが」

「いいじゃないか。まぁ、座って話しでもしようや」

「・・・・」

ロイはの隣りに静かに腰を下ろした

 

初夏

暑いハズなのに、そのうざったらしい暑さを感じさせない

この生温い風も、陽射しも、木漏れ日も、暖かく

そして

隣りにいる、この幼馴染の存在が

無性に温かく感じる

心地良い

そう思い、ロイは目を瞑る

遠くから聞こえる人の声

瞼を通して薄っすらと見える光り

隣りにいるの存在感

「・・・心地良いな」

「だろう?ここは俺のお気に入りなんだ」

「いや、場所もそうだが・・」

「ロイ?」

そう言い濁るロイを不思議そうに見やる

ロイが目を薄っすらと開き

の方に視線だけ寄せて言った

の存在が心地よいと言っているんだ」

「なぁに馬鹿なこと言ってんだよ」

は快濶に笑い、ロイの肩を叩く

「気持ち良いー」

はまた静かに瞼を落とす

ロイもまた目を瞑る

 

 

 

『よぉ!ロイ』

『・・か』

『おいおい。ロイ、俺もいるんだけどなぁ』

『あぁ、ヒューズ。2人とも久しぶりだな』

『こんなとこで堂々とサボりか?』

『堂々と、ではないだろ。木の影で私の姿は死角になっているはずだ』

『だが、俺達にゃお前の姿が見えたがな』

『お前ら以外の者に見つからなければ問題ない』

『気持ちのいい場所だな』

『ああ、私の気に入っている場所だ』

『気に入ってるからってお前、あんまサボりすぎるとこわーい副官にどやされるぞ?』

『いざとなれば上司の特権を使うまでさ』

『全く汚い大人だなぁ。・・でも本当に気持ちのいい場所だ』

『心地良い』

 

こんな場所で目を瞑ると

昔のことを思い出す

ヒューズがまだこの世にいた頃の

懐かしい思い出

その他の情景や、なぜそこで話していたのかなど覚えていないほど昔

本当は私にとって場所や風景や季節気候などさほど関係はない

ただ私はヒューズやの側にいること

それが心休まる手段であって

その場所が私にとっての暖かい居場所でもあった

 

だがヒューズは死んだ

妻と子を置いて先に逝った

「私の下に付いて助力する」

という約束も破り、私より上に行き

私は一つ居場所を失った

 

 

見上げるとそこにあるのは闇

だが隣りにはもう一つの居場所がある

がいてよかった

がいなかったら

私は、この寂しさと闇に押しつぶされ

今ごろどうなっていただろう

そう思うとぞっとする

 

 

「そういえば、どうしたんだよ。俺を探してたんだろ?」

は目を開け、ロイに聞く

「ああ。ホークアイ中尉がお前を探していたよ」

「中尉が・・?」

「何でも書類がどうとか、と言っていたぞ」

「?・・ああ!!今日中にやらなきゃいけねぇ書類が残ってたんだ!!」

「お前にしては珍しいな。仕事はいつも早めに片付けるというのに」

「ん・・まぁな」

今日は天気が良かったから

昼飯を食って

少し時間が余ったから、ここで休憩していた

そうしたら寝過ごしてしまった

そうは説明した

らしいな」

とロイは苦笑する

「さて。じゃあもう行くかな!」

そう言っては立ち上がる

「ロイはどうする?まだここにいるか?」

「ああ、私は少しここで休んでいくとするよ」

「じゃあな!先行くわ」

そう言って行くの後ろ姿をロイは見つめていた

と、は突然振り向きロイに言う

 

 

「俺、お前がいてよかったと切に思うよ」

 

 

が照れくさそうに笑って言う

 

 

「あぁ・・私もだ」

 

ヒューズを失って

居場所を失って

だが私には居場所がある

という温かい居場所

 

 

 

 


言い訳
1000を踏んだアキラさんリクです;
えっと、
BL夢で地位が中将で、黒髪で、それでもってリクしてくれたアキラさんサイトのキャラに似た感じ

ってのがリクだったんですけど・・・。
なんか全然アキラさんのとこのキャラに似通ってません(滝汗)
ひ弱っ!!なんかナヨナヨしてるよ!この男!!
ちなみに、アキラさんのサイトのキャラはもっとかっこいいです。すっごくかっこいいです。こんなへたれじゃないです;
あと、リザたんとか、階級で呼んでないし、ロイとかもっとベタ惚れ(?)してるんですけど・・
もっと、いちゃラブ(でもロイが一方的に・笑)を書きたかったです・・。うー。文才なさすぎだ、自分!
長い間待たせたくせにこんなのしかできませんでした。アキラさん、すみません!!
えっと運が良いのか悪いのか1000を踏んでしまったアキラさんに押し付けます!(笑)
持ち帰るなり、サイトに掲載してみるなり、サイトで中傷してみるなり
なんなりしてやってください〜。もしいらないようなら無理して持ち帰らなくても全然結構ですので(笑)
リクありがとうございましたぁvvv

キリリクしてくださったアキラさんのサイトはこちら→ Red as rose my blood (相互してます)        

 

 

 

 

 

 

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