教えてください

あなたは今何を見てますか

何を考えて

誰を愛すのですか

 

 

 

 

 

 

笑顔を見せてください

 

 

 

 

 

 

よく一緒に働く女性がいる

最近東方司令部に配属されてきた人だ

階級は軍曹

僕と一番近いため、僕が色々と指導をしている

・・・まぁ彼女に指導することなんて滅多にないんだけど

 

彼女はよく笑う

というより

いつもニコニコしている

誰にでも優しくて、仕事も真面目で、とても好感の持てる女性だ

 

「フュリー曹長、何かお悩みですか?」

「え?何で」

「何か難しい顔をなさっていましたよ」

「そうかな・・多分疲れてるだけだと思うよ」

「そうですか・・ちゃんと休めるときに休んでくださいね」

「うん、ありがとう、軍曹」

 

彼女は誰にでも優しい

僕にも優しい

最近、彼女が気になって仕方なくて

出来れば

僕だけに優しくして欲しいとか

そういう勝手な独占欲みたいなものが湧いてきて

出来ることなら

僕は彼女の特別でありたい

なんてそう思ってしまったり

 

「それは恋だな、フュリー曹長」

お馴染み、マスタング大佐

「全く、フュリー曹長も男だな」

その部下ハボック少尉

「それにしても軍曹ねぇ」

「まぁ、良い女だよな」

ニヤニヤ笑いながら言う二人を見て

僕は二人にこの気持ちのことを話したのを酷く後悔した

「あの・・・恋ってやっぱり恋ですか・・・」

「・・・意味分からんぞ、フュリー」

「あの、ですから・・やっぱり・・その・・男女の・・そういう・・」

「そういうことだろ、普通」

「・・やっぱりそうですか・・」

溜息が出る

「何故そう落ち込む。良い人じゃないか、軍曹は」

「そうだぞ。綺麗だし、気立てはいいし、優しいし」

「・・・高嶺の華です・・・僕に可能性はない」

「「全くだ」」

ガビーン

二人揃ってそんなこと言わなくてもいいじゃないですか!!

とゆうか普通、『そんなことない』とか言ってくれるもんじゃないんですか!?

そう僕が蒼白してるとハボック少尉が慌てて言った

「ウソウソ。冗談だって」

「いや、私は冗談じゃな」

「大佐!!」

はは・・どうせ僕なんて・・ははは・・・ふふふ・・・

「あのなぁ、フュリー曹長」

「なんです」

軍曹って優しいだろ?俺から言わせて貰えば結構出来た人間だと思う」

「僕もそう思います」

「だろ?で、だ。そう言う人間が見た目とかで人を選ぶと思うか?」

「・・・別に僕は見た目のことなんて言ってないです」

「(しまった!!)違う!そういうことを言ってるんじゃなくて!!」

「もういいです・・失礼します」

 

 

僕は司令室から出た

このまま

視察だとウソ言って司令部を出てしまおうか

でもそんな勇気はない

何て小心者なんだ、臆病者なんだ、それでも軍人か、自分

 

 

 

フラフラと歩いてたら何時の間にか昼食の時間で

せっかくだから外出よう、そう思って外に出た

 

軍曹は今誰と食事をしているんだろう

あの人のことだ

1人で食事をする、ということは多分ないだろうな

何の根拠も無いけど・・・

 

とぼとぼ歩いてパンやサンドイッチなどを買い、

近くの公園のベンチに腰を下ろす

 

「今日は良い天気だな・・・」

 

ふと思ったことを口に出す

何だろ、これ

何かすごく寂しい人みたいじゃないか

 

「そうですね」

「え・・・?」

 

返ってくるハズのなかった返事がきて

僕は驚いて声のした方を見る

するとニコニコと笑った彼女がいた

 

 

「隣り、いいですか?」

そう言って僕の隣りを目線で差す

「いいですよ」

笑顔を作ってそう言う

内心ドキドキだ

そんな僕の顔がおかしかったのか、何なのか

彼女はクスクスと声を上げて笑った

「何がおかしいんですか」

そう言うと尚も一層声を上げる彼女

僕は少し恥ずかしくなって顔を伏せる

すると彼女は気にしたように、すみません、と小さく言って僕の隣りに腰を下ろした

ふわっと

温かく懐かしい、優しい香りがした

「すみません。なんだかちょっと前を思い出して・・」

「ちょっと前?」

「私が東方司令部に配属されて間もない頃です。とゆうよりあなたと出逢った日のことです」

「出逢った日?」

「ちょうど同じようなやり取りをしましたから」

「あ・・・」

そういえば、初めて会った日、食堂で

彼女は僕に、

「隣り、いいですか」

と聞いた

僕は「いいですよ」と答えたっけ

それで彼女はクスクス笑ってて

「何がおかしいんですか」って僕は言った気がする

そうだな

全く同じやり取りだ、うん

 

「フュリー曹長。最近、本当に何かお悩みのようですよ」

「そうですか?」

「はい。何か・・作り笑い、とゆうと聞こえが悪いんですけど、無理して笑っているように見えて・・溜息も多いし」

彼女は周りの変化に敏感だ

誰かが調子が悪いと誰よりもすぐにそれを察知する

周りのことをよく考えてるんだとそれはそれは本当に感心するほどに

 

彼女の質問に

どう答えるべきか悩んでしまう

だって原因は、あなただから

 

「もし良かったら私に話してくださいませんか?誰かに話したら少しは楽になると思います」

優しく笑って彼女は言う

そういえば誰だったか、

彼女はいつもへらへら笑っているから好きではない

そう言っていた

僕はソレを聞いたとき腹が立った

僕はこの笑顔が何よりも好きだから

 

じゃあもし

僕の気持ちを言って

この笑顔が消えてしまったら・・?

 

ふと頭を過ぎった疑問

 

そう思うと言えない

小心者だから

臆病者だから

好きな笑顔を失いたくないから

 

 

「・・・何でもないですよ」

そう言うと彼女は今まで見たこともない、作ったような苦笑いを浮かべた

僕はそんな笑顔が見たいんじゃない

もっと自然な優しい、彼女らしい笑顔が見たい

「・・・やっぱり私ではあなたのお力にはなれませんか」

彼女は言った

意味が分からなかった

「私はあなたの力になりたいんです」

何で

そう思った

でもすぐに答えは出た

「・・優しいんですね、軍曹」

彼女は誰にでも優しいから

「・・あなたにだけですよ、フュリー曹長」

それも意味が分からなかった

言った意味が

「あなたにだけです。あなたにだけ私はこんなに優しい気持ちになれる」

よく理解できなかった

「あなたといると自然に笑える自分がいるんです」

頭がついていかなかった

「私はどうやらあなたが好きみたいです」

解らなかった

だけど

多分僕は顔が赤い、それだけはわかる

つまり

頭で理解してなくても、感情では理解してるんだ

そう冷静に思った

「だからあなたの力になりたいんです。・・って迷惑ですよね」

「僕の悩みの原因はあなたですよ」

そう言ったときの彼女のビックリした顔

「あなたが原因なんです」

自分でもビックリするほど自然に口から言葉が出てきた

軍曹のことが好き過ぎて悩んでいるんです」

絶対報われないと思っていたから

そう思っていても

止めることができなくて

思えば思うほど、

はまっていって

「好きです、軍曹」

 

僕の一番好きな笑顔がそこにあった

 

 

 

 

 

 

『教えてください

あなたの目には今何が映ってますか?』

『あなたです』

『何を考えていますか?』

『あなたのことです』

『誰を愛してますか?』

『あなたです』

 

 

 

 

 

 

 

言い訳
フュリー夢が書きたくなったので書きました。
イキオイで書きました。
最後の奴とか意味わからんですよね;なはは
ちなみに軍部お題『はじめまして』の続き?みたいな感じです。
いっつものことですけど、タイトルが困りますよね。
ちなみに仮タイトルは『頼むから笑ってくれよぉ!(泣き笑い)』でした(実話)

 

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