給料日

それは薄給にとってもそうでなくとも

嬉しいことこの上ない日である

 

 

 

 

給料日

 

 

 

「さぁ、ハボック少尉?約束を果たして貰いましょうか?」

にっこりと嬉しそうに笑っては言った

「・・・俺・・・今月・・ヤバイんすけど・・」

「今日は給料日よ?」

「でも俺・・薄給だし・・」

「それはお相子でしょう?」

「でも・・」

「言い訳は聞かないわ!さぁ!行きましょう!!!」

 

一月前

彼女と約束した

いや、正確には賭け

簡単なことで俺は負けた

簡単なこと、それは『飲み比べ』

どっちがより強い酒を飲めるか、それをどれだけ飲めるか

俺はそれで負けた

酒には強い方だと思っていたがのが上だった

賭けの対象は『来月の給料』

彼女は俺の給料で

とある喫茶店の超特大チョコレートパフェを頼むつもりらしい

あれ・・・高いんだよな・・・;

 

 

「っくそ・・この給料泥棒め・・・」

「何か言ったぁ?」

にっこりと笑って

でも目が笑ってなくて

それが無償に恐くて

「ナニモイッテマセン」

「何よ・・その片言」

まぁ、いいわ。

そう言って彼女は店員を呼ぶ

そして

「この『当店オススメ超特大チョコレートパフェ3〜4人用』を下さい」

言った

ついに言った

これ、本当に高いのに・・・(泣)

「かしこまりました」

かしこまってんじゃねぇよ、店員

「ははは〜ジャンもいいとこあるなぁ。私に奢ってくれるなんてvv」

「給料泥棒」

「あんたが負けたんだからしょうがないでしょ?で?あんたは何頼むの?」

同じやつ?

そう言って彼女は店員に「今のをもう1つ」と言いかける

「ちょ!待て。俺はコーヒーでいい。コーヒーだけで」

「それだけぇ?だって今日は給料日だよ?ぱぁ〜っと使っちゃおうよv」

「馬鹿言ってんじゃねぇよ」

ぱぁ〜っと使っちまったら、俺、この一ヶ月どうやって過ごせばいいんすか?

ってかそのパフェ、3〜4人用だろ?

普通におかしいだろ。

ってか俺、そんな甘ったるいの食いたかねぇし。

っつーかまじで金が・・;

 

しばらくすると俺の頼んだコーヒーと

その、この店オススメの超特大パフェとやらが来た

本当にでかい

3〜4人じゃ食いきれねぇだろ

・・・こいつ、1人でこれ食うのかよ・・・

「きゃぁvvvv超美味しそう!!!!!!」

「・・・はぁ(溜息)」

「ん〜vvvvすっごい美味しいvvvvこのチョコとバニラが奏でるステキなハーモニー!!
甘すぎず、それでいてまったりと口の中でとろけて口の中が素晴らしいコントラストを描いてるわ!!」

ホント、意味わかんねぇよ

その台詞、大声で言うなよ

まじ馬鹿みたいだから

ってか恥ずかしいし

っつかまじで金が・・・;

と、彼女がチョコパフェを堪能しているちょうどその時

 

 

がっしゃーん

 

 

店員であろう男が俺達の机に突っ込んできた

「きゃああ!!!!!!!私のチョコパフェ!!!!!」

「俺の金だっての(ぼそ)」

 

「くぉらぁぁ!!!てめ、何様のつもりだぁ!!!!??」

そう言ったのは一見して良い人じゃない、

つまり裏の世界歩き回ってんだろうなって思われる

簡単に言えばヤクザ系の男

「すみません!すみません!!本当にすみません!!!!」

「てめ、それで謝ってるつもりか!!!!」

店内がざわつく

その間

は床に綺麗に落ちてしまったパフェを

魂が抜けたような顔で見ていた

・・・これはちょ〜っとやばいかも・・・

「これよく見ろ!てめぇが牛乳こぼしたせいで俺の大事な服が汚れちまったんだぞこらぁ!」

「すみません、本当にすみません!!!」

必死で謝る店員

軍事国家の軍人としてここは仲介に入るべきだろう

なんて傍観者的な思いが頭を過ぎっていた時

 

 

「おい」

 

 

それまでざわついていた店内がその一声で静まる

その言葉を発したのは

先程チョコパフェをこぼされ、途方に暮れていた彼女

「あぁ?っんだ、てめ」

言い切るか、その前に彼女は素早く銃を取り出し

そのヤクザらしき人物のすぐ近くに発砲する

余計に静まる店内

あ〜あ・・やっちゃったなぁ・・・

「なんだ貴様ぁ!!俺を誰か知っててこんなことしてんのか!?ああ!?」

「ギャーギャーギャーギャーやかましいんだよ。っつかてめぇが『なんだ貴様』って感じですよこのやろー」

彼女は死んだ魚のような目をし

そして銃をその男に向けたまま近寄る

もう片方の手にチョコレートパフェの器を持って

「見ろコレ・・てめぇらがつまらねぇことで騒ぐからもんだから私の命の次に大事なチョコレートパフェがお前、コレ・・・」

そして

彼女はパフェの器を持っているほうの手を振り上げ

「まるまるこぼれちゃったじゃねぇか!!!!!!」

その男の頭に

叩きつけた

あーあ。本当にこの女は;

そして男が気絶しているにも関わらず

そこら辺にある椅子を持ち振り上げ何度も何度も殴る

がんがんがんがん

「おいこるぁ!耳の穴かっぽじってよく聞けこの薄らハゲ!!!!」

がんがんがんがん

「こちとら仕事が忙しくてなぁ!!ろくに甘いもんが食えてねぇんだよ!!!!!」

がんがんがんがん

「しかもなぁ!このチョコパフェ、これはなぁ!!!
私みてぇな薄給が一生に一度食えるか食えねぇかってくらい貴重なもんなんだよ!!!!!」

がんがんがんがん

「それをてめ、よくも小汚ねぇ床にぶちまけてくれたもんだなぁ!?ああ!?!?!」

がんがんがんがん

さん、それ以上やったらまじで死にますよ、その人

周りの人とか、ほら

世紀のバケモノ見てるみたいな顔してるし

顔、青ざめてるし

店員の顔も血の気引いてるし

「おいこら聞いてんですか!?コノヤロー!!!!」

、落ち着け。とにかく落ち着け」

「放せぇ!!!放しやがれ!この薄給田舎者!!!!」

ちょっと傷付いた

 

 

騒ぎはなんとかおさまり

ヤクザらしき男は

何度もに土下座して誤ってそれで逃げるようにして店を出て行った

「あの・・あなたは一体何者なんですか・・?」

恐る恐る店員はに聞く

はまるで騒ぎを止めたのは自分だ、とも言うような

すかした顔で
(いや、実際に止めたのは彼女だが騒ぎを大きくしたのも彼女だ)

「軍人だ」

と一言言って

そして

「パフェ、中々美味かったよ」

と残し

店から出て行った

呆然とそれを見ていた俺もはっとしてのあとを追う

あ・・金、払ってねぇや

まぁいっか

 

彼女は甘い物が大好きで

食べ物関係の問題には口うるさい

食べ物の恨みは本当に恐い

特に彼女の恨みは

 

「ジャン、また来月の給料を賭けて勝負を」

「絶対しねぇ」

 

もう二度と彼女と賭けをするのはやめることをここに誓う

 

 

 

終わってくれ

 

 

 

ごめんなさい(反転)
銀魂パクリです(自己申告)銀魂知ってる人はこれ読んで「おいパクリじゃねぇか!このやろ!」
って思われたと思います。
だってこのネタで書きたかったんだもの(笑)
ってかヒロインさん、最初と最後と全然キャラ違うしね。
全然お題に沿ってないけど
これはこれでお題に沿っていると言い切りますよ、私はは。

 

ブラウザバックしてくれたまえ

 

 

 

 

 

 

 

 

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