『私、あんたと一緒に上を目指すよ』

 

『何を突然』

 

『上行ってさ、あんたと一緒に国を動かす立場に就くよ』

 

『そうか。ではずっと一緒だな』

 

『そだね。ずっと一緒にいようね』

 

『ああ、約束だ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

殲滅戦

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ・・・!!」

 

 

周りを見れば瓦礫

 

鼻を憑く異臭

 

唇に纏わりつくべたついた脂肪

 

 

 

っ!!!!」

 

 

彼女の名を呼んでも、彼女の返事はなくて

 

 

「どこだっ!!!!!」

 

 

自分の声だけがいやに耳に響く

 

騒音と爆音と、自分の彼女を呼ぶ声が

 

 

 

!!!!」

 

 

「・・・ロイ・・・?」

 

 

 

彼女は弱弱しい声で自分を呼んだ

 

 

「っ!・・!!」

 

 

彼女の体は瓦礫の下敷きになっていた

 

 

!!」

 

 

頭から血が出てた

 

 

「ロイ・・無事だったんだ・・よかった」

 

 

綺麗な顔をその血が汚していた

 

 

・・っくそ!!すぐ退けるから・・」

 

 

いつもしっかりとまとめていた髪が乱れていた

 

 

「も・・いいよ・・」

 

 

綺麗な黒髪が血で赤く染まっていた

 

 

「いいわけないだろう!!待ってろ」

 

 

彼女は泪を流していた

 

 

「ごめんね。ロイ。あんたとの約束、果たせそうにない・・・」

 

 

血を、沢山吐いてた

 

 

っ!!!!!!」

 

 

「ごめ・・」

 

 

頭が真っ白になった

 

 

!諦めるな!!」

 

 

「ロイ・・私ね・・あんたが好きだったよ・・・」

 

 

彼女が最期に残した言葉

 

 

 

そのまま

 

 

 

静かに眼を瞑った

 

 

 

「私もだよ・・・

 

 

呟いたその言葉は彼女には届くはずもなくて

 

 

「君が好きだったんだ」

 

 

声が震えて

 

 

「ずっと好きだったんだ」

 

 

泪が溢れた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――もう彼女は居ない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒューズ。・・・私は大総統になる」

 

 

 

殲滅戦で亡くした彼女への

 

 

せめてもの想いを

 

 

目的に馳せる

 

 

 

「お前さんの下についてお前さんを上に押し上げる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上からちゃんと見えているだろうか

 

 

 

 

 

 

 

 

『ロイ』

 

 

 

 

上を見ると青空

 

 

彼女の名を呼ぶと

 

 

彼女の声

 

 

 

 

「大佐!こんなところに居たんですか?」

 

「ああ、中尉」

 

「ああ、じゃありませんよ!すぐ仕事に戻ってください」

 

「すぐ行くよ」

 

 

 

 

 

これから這い蹲ってでも上にいく私を

 

 

 

ちゃんとその眼で見ていてくれ

 

 

 

 

 

いつか

 

 

 

国を動かすその立場になるまで

 

 

 

目的を果たして

 

 

 

それから

 

 

 

そうしたら

 

 

 

君に逢いに逝くから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いいわけ
えっと、ちょっとだけアニメ意識。
うーん。シリアスですね。ヒロインさん、死んでるし、ロイさんも死に逝くようですし(汗)
全然意味が分からない。すみません;
ところでロイさんは殲滅戦のあとに「大総統になる」と決心したのかな?それとも前?
んー。アニメだと"後"ですけどまた微妙なとこですね;

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