私は

人を殺しました

 

 

 

 

人殺し

 

 

 

『銃はいいです。剣やナイフと違って人の死に行く感触がが手に残りませんから』

そう言ったのは

誰だっただろうか。

『なぜですか!!なぜこんな戦いを続けねばならんのですか!!!』

そう泣き叫んだのは

誰だっただろうか。

『この腐れた戦場を離れるにゃ軍令に背くのが一番賢いやり方だ』

そう言ったのは・・・

 

 

 

「中尉ー」

呼ばれて、振り向くと最愛の人

「ハボック少尉、どうしたの?」

「ねぇ、中尉はさ、守りたい人がいるんでしょ?」

「・・・ええ」

突然何を・・?

 

「その人のために何人殺してきたんスか?」

 

心臓が鳴った

 

「な・・ぜそんなことを聞くの」

 

「何人も撃ってきたんでしょう?」

 

「・・・」

 

「簡単ですよねぇ。引き金を引くだけですからねぇ」

 

やめて

 

「軽いですもんねぇ、引き金って」

 

やめて

 

「人の命って引き金の軽さほど軽いもんですかね?」

 

「ハボック少尉」

 

咎めるように名を呼ぶと

 

彼はにっこりと笑って言い放った

 

 

「人殺し」

 

 

一言

その一言がすごく重かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「中尉!中尉!!」

気付くとハボック少尉が心配そうに顔を覗き込んでいた

「・・ハボック少尉?」

体が痛い。

どうやら書類を読んでいる最中に寝てしまったようだ

「大丈夫っスか?」

「?」

「酷く魘されてましたよ」

夢か・・・

それにしても嫌な夢

「恐い夢でも見ました?」

そう言って笑う彼の笑顔がさっきの夢と重なった

「現実でも言うの?」

「え?」

「私のこと人殺しって」

「何のことです?」

不思議そうな顔をして私を見る

無理もない

突然こんなことを言うのだから

分かってる、分かってるけど止まらない。

「私は人を・・・この手で殺した・・」

そう言うと彼は私を抱きしめた

「中尉は守りたい人がいるんでしょう?」

夢と同じ

「そのために引き金を引く」

悪夢の続きか

「何人も殺す」

やめてほしい

「・・・ハボック少尉」

「それでいいじゃないですか」

そう言うと彼は笑い、私を見下ろした

「貴方は守りたい人のために引き金を引く。それなら俺は貴方のために引き金を引く」

ハボック少尉の思い掛けない言葉に驚き、

反面酷く救われた気がした

そして私は彼を抱き返した

 

 

 

私は人を殺した。

目的のためにこれからも引き金を引くかもしれない。

それでも

彼が側にいるのなら

きっと大丈夫だ、と心から思った。

 

 

 

 

言い訳します(反転で)
ハボアイ!!初ハボアイ!!きゃー!!!ハボー!!!(何?)
えっと、初なのに暗くてごめんなさい。
お題の「人殺し」を見て、思いついた話しです。
いえ、正確に言えばガンガン5月号を読んで一度書いてみたかったネタです。
でもすっごいまとまってないし、矛盾もあったりで・・・嗚呼・・;
しかも何気にガンガン5月号ネタばれチックですね;ネタばれになっとりませんが(苦笑)
ちなみに・・・『なぜこんな戦いを続けねばならんのですか!!!』というアームストロング少佐の台詞に
私は不覚にもキュンとなってしまった人間です。

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