当日

別に大佐の古臭い計画を実行してるわけじゃないけど

予定より30分前に俺は待ち合わせ場所である公園にいた

 

 

 

 

 

本番ですよ

 

 

 

 

 

 

服装は、至ってシンプル

どこからどう見てもおかしくはないだろう、普通の服

口にはタバコ

片手には、少尉ご希望の白いチューリップの花束

 

俺は紫煙を吐き出す

はぁ・・・なんか緊張するなぁ・・・

別に初めてのデートじゃない

でもなんだろう、この気持ちは

学生の頃、好きな子と初めて2人でどこかに出かけた時のような

そんな気持ち

まぁ、今日の相手があの少尉だから仕方ないか

「おい」

「ぉあ?」

突然、話し掛けられる

振り返るとそこには待ってましたの少尉

「あ・・はよ」

俺は目を見張った

 

・・・まさか彼女がスカートを履いてくるなんて・・・

 

もしかしたら軍服で来るんじゃないかって密かに思っていた俺としては(失礼)

驚愕モノで、

その、なんてゆうか・・普通に・・・可愛い・・・・

 

「ああ、おはよう。早いな。てっきり遅れてくるかと思ったのに」

「いや、時間厳守ってお前が言ったんだろ?」

「まぁそんなことはどうでもいい。では行くか」

「はぁ・・」

 

なぜ

甘いはずのデートなのになぜこんなに冷たい空気が流れてるんだろう;

 

「あ、おい、少尉」

「何だ?」

俺は先、ってゆうか俺の前を歩く少尉を呼び止める

普通さぁ、デートっつったら・・・

「男女は隣りに並んで歩くもんじゃないのか?」

「並んで歩きたいのか?」

「う・・いや・・あの」

「なんだ?はっきりしろ」

「はい、えっと並んで歩きたいです」

「わかった」

・・・だって傍から見たら普通におかしいだろ

なんか喧嘩して男が一方的に悪いって感じだし

「あ、

「ああ?」

しまった!!!思わずファーストネーム呼んじまった!!!あわわ;

「お前・・」

「あの違っ・・!ほら、せっかくプライベートで出かけてるんだしさ・・階級で呼ぶのもどうかなって!」

「・・・わかった。で、何だ?ジャン」

 

・・・今少尉が、俺をジャンって呼びました

 

ジャンって呼んだ

ジャンって・・・・!!!!!!

うぉぉぉぉ!!!!!!!なんか妙に感動!!!!!!!!

もしかして司令部の中で名前で呼ばれたの俺がはじめてなんじゃないか!???

 

「何だ?用がないなら呼ぶな」

「あ?ああ!そうそう!今日はなんの映画観るんだ?」

「エクソシスト」

「・・・・・は?」

「だからエクソシスト。何度も言わせるな」

 

まさかさ、初デートでそんなもの観るとは思いもよらなかった

ってか普通デートで観るか?その類の映画

 

「嫌なら違うのでもいいが」

「是非違うやつをお願いします」

 

即答で答えてやった

 

「じゃあ・・・ムーラン・ルージュ」

「ムーラン・・・ロミオ&ジュリエットの監督の?」

「そう。それだ」

 

まぁ、それならいいか

一種のミュージカル映画だし、ディズニーを実写化したような映画だって聞いたし

 

「ああ、そうだ。。ほれ」

「ん?」

「チューリップの花束」

 

俺はずっと後ろ手に隠し持っていた花束を差し出す

・・ここでが嬉しさのあまり俺に抱きついてでもくれたらな、なんて思ってみたり

 

「・・・本当に持ってきてくれたのか・・・」

「贈られてみたかったんだろ?」

「ありがとう・・ジャン」

 

抱きついてはくれなかったけど

その時の本当に嬉しそうな顔

・・・・ヤバイんスけど・・・・まじで可愛いんスけど・・・・!!!!

 

「べ、別に大したことじゃねぇよ」

「でもありがとう。本当に・・嬉しいよ」

「(俺はお前のそんな顔が見れてマジで嬉しいっす!!!!)じゃあ、行くか?」

「あぁ」

 

彼女は映画館に行くまでの道中花を見てずっとニコニコとしていた

俺はそんな可愛らしい彼女を連れて歩いていることに優越感を抱きながらも

他の男がを見ていることに少しヒヤヒヤしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

映画を観て

劇場を出ると彼女は目に涙を溜めていた

涙を堪えている、と言ったほうが正解か

映画を観て涙が出てきたのだろう

ミュージカルのようにイキナリ唄い出すという中々面白い映画だった

結ばれることのない恋

結局、ヒロインは病気で死んでしまった

俺としては・・映画をどうこう思うよりも前に

が泣きそうな顔をしていること、こんなを初めて見たことに

理不尽だけど少しばかり小さな感動を覚えた

。我慢すんな。泣きたきゃ泣け」

「・・・みっともない」

「みっともなくないから」

「誰かに見られたくない」

頑として堪える彼女はやはり可愛い

いつものあの仏頂面はどこへやら

私服を纏っているというだけで可愛く見えてしまうのに、そんな風に泣かれたらさ

「ほら。これで誰にも見えないだろ」

ボスッ

俺はの顔を自分の胸に押し付ける

抱きしめる、というようなものではなく

の頭を胸に押さえ込む、ただそれだけの行為

「ジャン!!!やめろ!!余計に恥ずかしい!!」

「はいはい」

「ジャン!!」

「これでお前の顔は他の人間に見られなくなったろ?思う存分泣け」

「もういい!!止まった!!だから離せ!」

「あーあ。つまんね」

「っはぁ!!!ったく!!!」

 

俺から離れた彼女の顔は、見たこともないほど真っ赤だった

 

 

 

 

 

 

 

映画館を出るともう夕方で、陽が沈みかけていた

 

「さて?これからどうするよ、

「どうって・・帰るんじゃないのか」

「お前なぁ・・・せめて一緒に食事くらいさぁ」

「ああ、じゃあどこか店に入ろう」

こいつは・・・(脱力)

 

「・・・すまんな」

「は?」

が突拍子もなく俺に謝る

「最近忙しくて、男と出かけるなんて久しぶりだから勝手が分からん。だから」

「いや、いいよ。気にするな」

「そうか・・お前は優しいな」

 

・・・・・今、が俺のことを優しいと言いました

 

優しいって!!

しかも笑顔でっ!!!!!!!!

 

「何だ?固まって」

「あ、いや、その、別に・・・」

「?まぁ、いい。では行こうか」

「あ、ああ」

 

 

それから俺たちは適当な店に入って

食事をした

会話は普通に先ほど観た映画のこと

と仕事以外のことを話したのは初めてのような気がして

何かそれだけで感動して

 

店を出て、を待ち合わせた公園まで送る(家まで送るって言ったけど断固拒否された)

 

「本当にここでいいのか?結構暗いし」

「ここでいい。私はこれでも軍人だ。自分の身くらい自分で守る」

「・・・そうですか;」

「ジャン。今日はありがとう。楽しかったよ」

「・・・俺も、デス」

「そうか。よかった。ではまた明日な」

そう言って彼女は立ち去っていった

俺は彼女の後姿が見えなくなるまでずっと見つめていた

少し、少しだけ

振り向いてくれるかな、なんて淡い想いを抱いてみたけど

彼女は振り向かなかった(ちょっと寂しい)

だけどその後ろ姿はいつものように聡明で美しく

それでもいつもよりも、小さく見えて

やっぱり女だなって思った

 

今日のは最高でした

これは・・・

正直言ってヤバイ・・・

 

 

 

 

・・・俺、に惚れたかも・・・

 

 

 

 

ハボックとの関係
65l/100l

 

 

 

ごめんなさい(反転)
やっと!やっとデートが書けました!!!(実に1ヶ月半くらいかかりましたね;)
いや〜、私、デートとかみたいなどっかにお出かけ〜っての書くのが苦手なんすよ;
それにしても。前回で「キャラが固まってない」と問題発言をしたのですが
今回のせいで余計に分からなくなりました(笑)
なんかヒロイン像が壊れとるっ!!!!
まぁ、それはいい・・・ふふ(?)
ははは。やっと65lまで行きました。早く100にならんかなぁ・・・(ボソ)
ちなみに、ムーランルージュ。大好きですっ!!(告白)
好きすぎて金がないのにDVDとサントラ買っちゃったバカですから、私。
ホント、オススメですよ!この映画。
ユアン・マクレガーとニコール・キッドマンの映画なのですが(結構前に公開されたもの)
マジで泣けますってか悲恋ですよ!いきなり唄いだしたりと面白いのに中身はシリアス(とは言わないか)
本当にオススメです!(自分のサイトなのをいいことに宣伝してみる)

 

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