君を思い出すときは決まって

美しい月が照っている時か

空が白と青で染まっている時だ

 

 

 

 

悲しいほどに美しい白と青

 

 

 

 

「でさ〜ロイ」

ワインを飲んでいるせいか、彼女の頬はほんのりと紅い

「何だね?」

「今日さ〜あんたが変なことを言ってくれたお陰で帰るとき、すっごい問い詰められたよ」

「変なこと?私は事実を述べたまでだが?」

「何が事実だよ、この変態」

「まぁ、事実どうこうは置いておいて。司令部中の噂の的らしいな」

「はぁ・・・(溜息)働き始めたばっかなのに・・・すっげぇ憂鬱

「なんだ、。そんな嫌そうな顔しなくてもいいじゃないか」

私としては嬉しいことこの上ないがね

そう言うとは「黙れ、この変態」という

彼女は口が悪い

が、しかし容姿は中々いいほうだと思う

だから私のモノだと言っておけば変な輩がつかなくていい、そう思っているのだが

「明日、なんて言われるだろー・・・やだなぁ・・・」

「いいじゃないか。私は嬉しいがね」

「何が嬉しいんだよ・・・全く」

「噂というものが嫌なら、それを事実にするかい?」

そう言って向かいに座ってる彼女の

側にさっと移動し彼女の肩に手を回す

「・・どーゆー意味ですか?焔の大佐さん?」

「ん?既成事実、とでも言おうか」

彼女の顎に手を沿え、彼女に顔を近付ける

・・・私のモノにぐはっ!!

「いい加減にしやがれよ?変態上司様々閣下?

一発、腹に一発彼女のエルボーが入る

彼女は口が悪いだけでなく、結構暴力的なところもある

「ぐぅ・・中々いいエルボーだよ・・

「あらvありがとう御座いますvvマスタング大佐」

そう言って彼女は私から逃げ、

グラスに残っていたワインを一気のみする

そして

「あー・・・やば・・・ちょっと酔ってきたかも・・・明日早いし、もう寝るわ」

「それなら私がベッドで優しく介抱してあげようげふぅ!!

「あらやだv私ったら、ついv体って正直ねぇvv」

今度は彼女の右ストレートが顔に入る

「じゃあね、おやすみvマスタング大佐vv」

そう言って彼女は千鳥足で扉まで行く。

「大丈夫かね?部屋まで1人で行けるか?」

「行けるともさ!いつまでも子供扱いすんなって」

酒は飲んでも呑まれるな〜

そう言って彼女はフラフラと部屋を出て行った

 

殴られた頬をさすり、昔のことを思い出す

 

子ども扱い、か

確か、彼女がここに来た頃

まだ彼女は10代半ばかそれくらいだったな

 

 

 

 

『私の家に来なさい』

『・・なんでだよ』

『君を放っては置けない』

『・・・勝手にしろ』

 

 

 

 

放って置けなかった

悲惨な過去を持つ彼女を

 

許せなかった

その彼女を突き放した周りの人間を

 

私が守ろうと思った

誰からも愛されなかった彼女を

 

私が私のやり方で

彼女を愛し彼女をこの腕に抱きしめようと

そう思った

 

絶対に死なない

そう誓った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「子供扱い、か・・・」

自分で言ったくせに、その言葉に嫌な思いが込み上げる

嫌な

思い出したくもない過去を少し思い出してしまった

「バカ・・・大バカ者・・・」

本当にロイは大バカ者だと思う

なんだって私みたいな人間を拾ったのか

理解できない

だけど

私は彼に救われた

彼に逢っていなかったら、今ごろ何を、どこでどうしていただろう

まだ「あれ」に振り回され

周りの人間を信用できず、人間不信になっていたのだろうか

そう思うとぞっとする

 

「・・・・はぁ・・・・もう寝よ」

 

明日も仕事

これからは心機一転して頑張んなきゃ

 

 

 

続け

 

 

 

ごめんね(反転)
大佐、ごめん(笑)
え〜。すぐ終わるだろうと思っていた連載がなんとか3話まで行き着きました。
私の中には「連載っつーもんは最低4話からだろう」という変な間違いがあるので
あと1つで私の言う、連載なるものが完成しますよ(意味不明)
でも多分4話じゃ終わらないんだろうなぁ・・・

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