思い出したくない

『お前は・・』

嫌だ

『私の・・・』

悲しいほどに美しい白と青

捨てられた

拾われた

何で

人間なのに

何で

人なのに

犬や猫のような扱い

何で私だけ

『お前は私の子じゃない』

『やだぁ！！お母さん！！！』

『君いくら？』

『私はモノじゃない』

『静かにしやがれ！！この小娘が！！』

『やだ！！！』

お母さん

助けてよ

何で私だけ

何で

パって

目を開けるとカーテンの隙間から朝日が差し込んでいた

・・・なんだ、夢か・・・

「夢見悪・・・」

朝から嫌な気分

最悪

鏡を見ると最高に不細工な顔

目が腫れて顔がパンパン

「昨日飲みすぎたかなぁ・・」

頬に残る涙の跡

寝ながら泣いてたのか、私

情けないなぁ・・仮にも軍人が

「、おはよう」

部屋を出るとそこには待ってましたのロイ・マスタング大佐

「・・・なんでここにいんのさ」

まさか私が出てくるまでここでずっと待ってたのか？マスタング大佐さんよ

「・・。頬に・・」

そう言って彼は私の頬に手を滑らせる

「泣いてたのか・・？」

「関係ないだろ」

「、別に私の前で強がる必要はない」

「いやぁ、今日からあんたと一緒の職場で働くって思ったら悲しくて涙が出てきてねぇ」

そうおどけて言う

彼はそれでも心配そうな顔をしていたけど

「さぁ！早くご飯食べて仕事行こ！」

私は無理に笑顔を作って

それで早く顔が洗いたくて

こんな不細工な顔、最悪だし

それに

「ほら！ロイ、早く！！」

「あ、あぁ」

昔のことを思い出すと

決まって昔のことを夢に見る

今はよく思い出せない母の顔

早くに亡くなった父の面影

私を疎外した人々

捨てられた日

拾われた日

あの時の悲痛なほどに歪んだロイの顔

あの時の、人生で一番醜かった頃の自分

早く忘れたい

「おはようございます！！」

「おはよう、准尉」

司令部に行くとホークアイ中尉がいた

ハボック少尉とか、他にもいたけど

まずは彼女に挨拶しなきゃ

だってここでは彼女が一番偉いんだから(違)

「なんだ？。中尉にだけ挨拶して」

そう言って笑うのはハボック少尉

だってここではホークアイ中尉が一番偉いんだもん(違)

「ほら、先輩に挨拶！」

ブレダ少尉が書類でぱさっと私の頭を叩いて言う

「あ、おはようございます」

「さっきの威勢はどこ行ったー？」

はははと笑う面々

目覚めに嫌な思いをしただけに

こんなことだけで心が晴れる

やっぱり軍の仕事初めてよかったな

「准尉。大佐は？」

「あー・・大佐なら・・まだ家です」

「え？」

「実は・・」

数十分前

マスタング邸にて

「！私の書類、見なかったか！？」

「知らねぇよ」

「ああ・・・ここにもないあそこにもない」

「バカか、あんた」

「今日中までの重要な書類だったのに！！！」

「何でそんなに大事ならちゃんとしておかなかったのさ」

「うう・・〜・・」

「あ。時間だから私先行くわ。遅れたくないし」

「〜！！」

「ということです」

置いていくのはちょっと酷かと思ったけど

だけどやっぱり２日目にして遅刻だけはしたくない

「・・・やっぱり本当のようね」

「え？何がです？」

「ほら、言ったとおりでしょう？中尉」

「だから何がです？」

「あなたと大佐が一緒に住んでるという噂よ」

「・・・・」

中尉・・・あなたまで・・・

「で？どこまでが本当なんだ？」

あ、ファルマン准尉、おはようございます

そう言って話をはぐらかそうとしたけど

「おはよう。で？真相は」

「・・・」

皆がこちらに目を向ける

注目の的

はぁ・・

「別に・・ただ一緒に住んでるだけですよ」

「恋人とか、実は夫婦だとかは？」

「ないない！ホント、私が居候させてもらってるだけですから」

「じゃあ大佐とできてるってことはない、ってことか？」

「はい、当たり前です。ってか断固拒否ですよ、あんな女たらし」

にっこりと笑って言ってみる

ロイには悪いけど、ホント、私、たらしだけはごめんなんだよね

それから数十分後、大佐は現れて中尉に叱られてた

どっちが上司なんだか・・

やっぱりここでは中尉が一番偉いと思った(確信)

続け

ごめんね(反転)
別にここで切る必要はないんじゃないか、と思う。
だって一話一話がすごく短いしね。
それにしても４話だと言うのにまだ２日しか経ってないという
恐るべきスローペースです。じれったいですね、全く。
ヒロインさんの過去が明らかになってきましたねぇ。
皆さんにはもう話が見えてたりしますかね？；
むぅ。それでもあと少し(だと思う)のでお付き合いください(ペコリ〜←古いですか？)

ブラウザバックしてくれたまえ