最近、彼女の態度が素っ気ないと思う。

初心に戻って

「」

「・・・」

「」

「・・・」

無視かコラ

「おい、」

「うるさい。黙ってくださいハボック少尉」

あ、何か邪険にされちまったぜおい

「何かさ、お前、最近冷たくない？」

「そうですね」

「そうですねって・・」

「少し黙ってて。もうすぐ終わるから、これ」

待つこと５分

「終わった・・・」

「で、」

「何」

「最近、冷たくねぇ？お前」

「またそれか」

「だってさー・・・」

「具体的にどういうことか説明してちょうだい」

「なんてゆうか、こう・・・付き合い始めのころのような初々しさがないってゆうか」

「イチャつかないし？」

「そう！それにあんま笑いかけてくんないし」

「名前も呼ばないし？」

「そうそう！って自覚あんじゃん」

「こういうの倦怠期って言うんだよ」

さらりと優雅にコーヒーを啜りながら静かに答える

倦怠期って・・・ちょっと待て

「お前的に今俺たちは倦怠期なの？」

「倦怠期ってさー・・・飽きてお互いが嫌になることじゃん？」

「話聞いてるか？」

「なんかこう、夫婦間によくある・・・結婚４年目くらい？」

遠い目をしては言う

あれ？俺たち夫婦？

「何か在り来たりなんだよね。つまんない。一緒に居てもトキメキがないってゆうか」

「それはやっぱり俺に飽きてきたってことか？」

「うん」

きっぱりといいやがったよ、コイツ

「何、お前はもう俺のことが好きじゃないってこと？」

「んーん？そうじゃないけど、なんてゆうか・・・なんてゆうの？」

「何だよ」

「あーもう、そうやって不機嫌そうな顔しない」

誰がさせてんだコラ

「あー・・・そうだなぁ・・・初恋みたいなドキドキ感が欲しい」

「初恋ィィ？」

「うん。ってゆうかね、私に倦怠期を齎せているのは君のせいでもあるのだよ、ハボック少尉」

「はぁ？」

「だってアンタ、最近の態度。馴れ慣れしいってゆうかなんてゆうか」

馴れ馴れしい？

「付き合い始めはさ、こうお互い遠慮したり、気ぃ遣ったりしてさ」

残業があっても、絶対に一緒に帰ったり

一緒に食事したり

互いの家に行くのも、相手が自分の家にいる時もドキドキして

二人っきりでいるときもどことなく他所他所しくて

「あれはいいよ〜。アンタの小さい仕草でもときめいちゃってたもん、私」

でも今は

一緒に居ても気が楽で

本当に付き合いの長い友人みたいな

そんな感じ

残業があればどちらかが先に帰ってしまったり

互いの家に行くこともあまりなく

会うのは職場のみ

「なんてゆうの？そういうのも気が楽でいいけどさ〜、私の今求めているのは初恋の初々しさなんだよね！」

手をぐっと握り力強く言う

あー・・確かに最近、そういうのなかったからなー・・・

「俺としてはさ、別にそういうのなくても分かりあえてるし。今更気ぃ遣うこともないし？互いに知りすぎてるし？」

勿論

「体のこととか全部知ってるし」

「そういうのがヤなの！！」

ドンっ

コーヒーカップを机に叩きつける

「で？お前はだから最近冷たいわけ？」

「冷たくしてるつもりはないわ。ただつまんないなって思ってるだけ」

「ほう・・・」

顎に手を添え、考えて考えて

俺はの頬にキスをした

「少尉・・・何をどう考えればこういう行動に行き着くの？」

キスしたことに不満があるのか、突然のことに不満があるのか

は怪訝そうな顔をする

「初心に戻ろうと思って」

「は？」

「付き合い始めの頃に戻ろうぜ」

「意味わかんないんスけど」

息を一つ吐いて

真剣な眼差しで、の手を両手できゅっと握って

「改めて俺と付き合ってください、さん」

「・・・」

告白するとはプッと吹き出す

「ええ、宜しくお願いします、ジャン？」

「では今日は仕事も終わったようなのでこれから食事でも行きましょうか」

「そうしましょう」

なんか他所他所しい感じ

でも

「荷物、俺が持ちますよ」

「ええ、ありがとう」

たまにまこういうのもいいかも。

「、好きだぜ」

「私もよ、ジャン」

何ヶ月ぶりだろう

こうしてお互いの気持ちを口に出したのは

プチ倦怠期・・・ってゆうか彼女のみが感じた倦怠期

こうしてたまには初心に戻るのもいいかもしれない

言い訳
私はヨソヨソしいのは好かんです(オイ)
でもたまにはこういうのも有りかと思いまして・・・。

でもハボは付き合って数年でも倦怠期とかなさそう。
だって私の中でプチ・ヒューズですもの！絶対ヒューズみたいになるよ、ハボ(笑)

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