世の中に偶然というものは存在するのか

世の中には必然というもの以外に存在するのか

 

 

 

 

 

天然的秀才

 

 

 

 

 

 

「ジャンはさ、偶然って信じる人間?」

 

彼女は一種の天才だと思う

 

「偶然なんてありふれてるだろ」

 

彼女は天然的秀才

つまりは天才

秀才みたく、頑張って勉強して頭が良くなったというわけでない

その頭脳は生まれ持ってのもの

 

「じゃあ必然は?」

 

だからか、否か

彼女は時折、まったく意表を突くことを言い出す

 

「必然も偶然も似たようなもんだろ」

「いや、違うね」

 

彼女はバカというべきか天才というべきか

天才とバカは紙一重とはよく言ったものだ

詰まる所、彼女、は変わり者

 

「何が違うんだよ」

「じゃあ聞くけど、私がジャンと出逢ったのは偶然?」

 

彼女の言葉に、決して良いとは言えない脳の記憶の引き出しを引っ張る

彼女と出逢った日のことを思い出すために

・・彼女と出逢ったのは彼女がここ東方司令部に配属されたからであって

 

「偶然じゃねぇの?偶然配属されたから偶然出逢った。偶然以外に何かあるか?」

「じゃあジャンが私に恋をしたことは?私もちょうどジャンに恋をしたことは?両想いになったことは?」

 

そこまで言われると・・・

そもそも偶然と必然の違いって何だよ

そう思ってしまう俺は、きっと彼女と人間の造りが根本的に違うんだろう

 

「私とジャンがこうして恋人同士になるために私は東方司令部に配属された。こうして一緒にいるために出逢った」

 

そうなることが全て前提であって、そうなることは当たり前のことであって

だから彼女はそれを必然という

 

「私とジャンが出逢うために私はここに配属された。それは立派な必然。私は実際、世の中には偶然というものは存在しないと思う」

「必然ばかりだと?」

「うん。例えばさっきの話もそうだけど・・そうだな。じゃあ大佐の場合」

「マスタング大佐?」

「うん。彼が軍に入ったのは偶然?大総統の地位を目指すのはその成り行き?国家資格を持っているのもたまたま?」

「そう言われると、違うだろ、って言いたくなるけどよ」

「でしょ?彼はこうしてここに配属され、イシュヴァールにも行き、大佐の地位として、そして国家錬金術師として。
そして大総統の地位を目指す。それはもう遥か昔、私達が生まれる前から決まっていたことで、偶然の産物でもなんでもない。これは立派な必然」

「でも世の中必然ばかりとは限らねぇだろ」

「じゃあ、もう一つ例えるね。例えば・・・そうだな、私が街中でジャンとバッタリ出逢いました」

「それこそ偶然と言うんじゃねぇの?」

「そうかな?もしその時、私がジャンに逢いたいと思ってて、ジャンも私に逢いたいと思っていたら?」

「やっぱり偶然としか言いようがねぇだろ」

「それは違うよ。お互いに逢いたいと思うから、逢うために、逢った。それは必然でしょ?」

「難しい」

「世の中必然しかないと思うんだよ。だって運命だの、人生の道だの、色々とあるけど、結局人生で自分が見ることが出来るのは一つの道だけでしょ。
その道を悔やんで過去に戻ることも出来ないし、未来を見定めて道を決めることも出来ない。運命なんて言葉だけ」

「そりゃそうだな」

「だから世の中には必然しか存在しない。そうあるべく、そうある。偶然というのは運命というものが存在して初めて使われる言葉よ」

「だから俺には少し難しいんだけど」

「うん、こんなのただの戯言だから。いいんだよ、理解しなくても。
それに運命とか偶然を信じないのは私みたいな変わり者、もしくはただの現実主義者。つまりは馬鹿。
運命とか偶然を信じるのは人間として当たり前」

 

はたまに難しいことを言い出す

それを俺は理解できずにいる

だから少し、が遠い人間に思えてきたりする

 

「ジャン。それでもその必然の中で私達は出逢った。そして世の中に数多いる男女の中から私達は恋人同士になった」

「それも必然か?」

「うん。だけどこれは運命ともいう」

「はぁ?もうよくわかんねぇ」

「うん。わかんなくていいよ。さっきも言ったけどただの戯言だから。必要なのは私とジャンが愛し合ってるってことだけだよ」

「そうだな」

 

難しい理論なんて関係ない

必要なのは、必然でも偶然でも、ましてや運命でもなんでもない

ただそこにある感情

俺にとって必要なのはだけ

 

「さて。難しい話はやめにして、ご飯でも食べに行きますか?ハボック少尉」

「そうだな。准尉」

 

彼女と出逢った必然

彼女と愛し合う必然

全ては生きていくうえであまり関係のない言葉

必要なのはそこにある存在だけ

 

 

 

 

終われ

 

 

 

 

言い訳(反転)
突発的に思いついたんで、書いてみたんですけど・・・。難しいっすねぇ・・・。自分で書いててなんですが。
ちなみに天然的秀才ってのはヒロインさんのことで。
これは私の憶測ですが、天才って言葉、強ちここらへんからきてると思うんスよ。
秀才は努力して見につくもの。だけど天才は生まれもってのものであって。だから天然的でって・・・って意味不明っすね(笑)
今回は必然と偶然をテーマに書いてみましたが、
こういうのは頭では分かってるんですが文にして書いてみると結構難しいもので、頭の体操にもいいですね。
ってことでもしかしたらまた何かテーマをつけてこのヒロインさんで書くかも。(夢としてこれ以上つまらんものもありませんが;)
ちなみに必然と偶然、どちらを信じます?私は夢見る腐女子のくせして、結構現実主義者なので(夢ばっかり書いてる奴が言うな;)
専ら必然を重視しますがね。ってかなりどうでもいいことですが、ははは。
ハボ夢はこういうのが書きやすくて(でも内容は難しい・・むぅ)書いてて楽しいです(でもやっぱり頭が疲れる)
・・・ふぅ。普段あまり使わない頭を使うってのは正直よろしくないことですね(今更?)

 

ブラウザバックしてくれたまえよ

 

 

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