最近、よく思うんだけど

いや、思うっていうか考えるんだけど

別に暇ってワケじゃないんだけど

だけど、なんとなく

少しでも時間が出来ると

ふと考えてしまう

 

 

 

 

 

 

前世と来世と

 

 

 

 

 

 

「最近、よく考えるんですけど」

突然彼女が口を開く

「ん?」

「前世って本当にあるのかな?って」

「前世・・・?」

 

少し、変わり者な彼女がそんなことを突然口にするのは

まるで不自然なことじゃない

 

「そう。最近、ふと、思うんですけどね」

「ふーん?」

「小説とか映画とかであるじゃないですか。前世が恋人同士だった人達が現世でまた出逢う、みたいな話」

 

家柄とか、立場上、結ばれることのなかった、

それでも当人達は互いに愛し合っていた

そんな人たちが現世に生まれ、出逢い、恋をする、

よくある作り話だ

 

「もしそういうのが本当にあるんだとしたら、私達は前世も恋人同士だったんでしょうかね」

「えらく運命的な話をするな、お前」

「ちょっと思ってみただけです。・・・前世で私達はどういう関係だったんだろう」

「俺としては恋人希望」

 

恋人ってゆうか、夫婦希望

 

「そうだなー、夫婦で、それで、一緒に旅行に行く。で、船が氷山に激突して逃げ場がなくなってよ、
それでベッドの中で抱き合って心中する、みたいな。」

「・・・タイタニックみたいじゃないですか」

「でもそういうの希望」

 

最後まで仲の良い夫婦として

来世でも出逢えることを願って、死に逝く

 

は?」

「私は、そうですね・・・私はメイドで少尉は良家の次期当主。二人は恋に落ちるけど両親に反対されて――」

「二人で首括る?」

「いえ。少尉はお見合いで素敵な人と出会って結婚。私はメイドをやめ、来世で出逢えることを願って生き死んでいく」

「なんだそれ」

「悲劇のヒロインみたいでしょ」

 

クスクスと一通り笑うと、息を吸って、真面目な顔で言う

 

「でもそれでも、現にこうして少尉と出逢えました」

「そうだな」

「輪廻という思想があるにしてもないにしても―――

あなたとこうして今、現世で好き合うことは私にとっては喜ばしいことです」

「右に同感」

「でも出来ることなら、来世も、その先もずっとずっとあなたと生を共にしたいです」

 

永遠なんて信じないけれど

もしこの想いが、来世に渡って続くのなら

それはもしかしたら永遠、かもしれないな

 

「どうしたよ、。顔が真っ赤だぜ?」

「・・・ガラにもなく、乙女チックなことを考えてしまいました」

 

少尉は笑って私の頭に手を置いて、くしゃっと撫でる

大きな手、温もりを感じる手

私はそれが好きだった

少尉の手も、その行為も、好きだ

それが――

来世でも、後生でも続けば

と思ってしまった

 

「・・・本当にガラじゃない」

「なんか言ったか?」

「いえ」

 

パチン

彼女は手をあわせる

 

「議論終わり、っと!」

「そういや、仕事終わったのか?」

「終わったよ」

「んじゃ、大佐んとこ持ってって早いとこ帰ろうぜ」

「だね。お腹減った〜」

「よっし、今日は俺が奢ってやる」

「ジャン、太っ腹〜」

 

隣りにいる人を見て、思う

もし神がいるのであれば、

そうでなくとも、創造者がいるのであれば

来世も、この人の隣りにいるべき者は自分であって欲しいと

切に思う

 

 

 

 

ごめんなさい
一応、『天然的秀才』のヒロインです。こういう子、好きなんです、私。
でももうネタが尽きた・・・かな?全然普通の子になってきちゃった;あう
ちなみに、このヒロイン夢なこの話を含めて今んとこ3つありますが。
彼女がハボに対して敬語の時は職務中です。
そうじゃないときは休憩中とかそんなん。
なんとなく使い分けてみました。
んー・・・西尾維新を意識して書いてるんですよ、このヒロインは。ぶっちゃけ。
いーちゃんとか玖渚とか、戯言に出てくる人じゃなくてね、その世界を意識して書いてるんですけど・・・。
(ヒロインが突然言い出すのは戯言に尽きない、みたいな・・・結論として、ね!)
すみません;やっぱり僕、馬鹿なんで無理です。
でもやっぱりこういうヒロイン大好きです。ってゆうか戯言意識で書いてるから好きなのか?
いーちゃん大好き!!(戯言シリーズ知らない方、すみません;・・・でも西尾維新さんの本はすっげオススメですので!)

 

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